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保湿成分「セラミド」で敏感肌・乾燥肌対策!種類や効果とは?

敏感肌や乾燥肌の人は「セラミド」が不足しがちです。

セラミドは保湿効果の高い成分なので、不足するとバリア機能が低下して乾燥や肌荒れを繰り返す原因にもなります。

肌のバリア機能を高めて潤いのある健康的な肌にするためには、セラミドは必須成分です。

本記事ではセラミドについて、セラミドの種類や美肌効果についてご紹介します。

セラミドとは

「セラミド」は肌荒れを起こす原因となる刺激から肌を守り、角質層に水分を蓄えて肌を保湿する役割があります。

肌は3層に分かれており、上から表皮・真皮・皮下脂肪で構成されています。

セラミドが存在するのは一番上の表皮のさらに表面にある角質層という一番外側の部分で、厚さは約0.02mmしかありません。

セラミドが角質層の隙間を満たして、細胞同士や水分をつなぎとめて水分が蒸発するのを防ぎ乾燥から守っています。

一番表面にあるため外部からの刺激を受けやすいですが、ほこりやアレルゲンなどから肌を守るバリア機能を働かせるのもセラミドの働きによるものです。

健康的で水分量がキープされた肌を維持するためには、セラミドは必須なのです。

セラミドは4種類

化粧品に配合されているセラミドは4種類あります。

  • 天然セラミド
  • ヒト型セラミド
  • 植物性セラミド
  • 合成疑似セラミド

それぞれの特徴について見ていきましょう。

天然セラミド

馬や牛など動物の脊髄や脳から抽出されたセラミドで、動物セラミドとも呼ばれています。

元々人間が持っているセラミドに構造が近いため、保湿力や浸透力に優れており伸びがいいです。

天然のため希少性が高いので、ほかのセラミドと比較すると価格が高い傾向にあります。

ヒト型セラミド

酵母などによって製造されたセラミドで、バイオセラミドとも呼ばれています。

人のセラミドの構造と似せて作られているため、保湿力や浸透力が高く肌への刺激が少ないのが特徴です。

植物性セラミド

米や大豆、とうもろこしなどの植物から抽出されたセラミドです。

植物性なので低刺激で保湿力が高いのが特徴です。

天然型セラミドやヒト型セラミドと比べると浸透力は低いとされています。

合成疑似セラミド

人のセラミドの構造に似せて合成し、科学的に作られたセラミドです。

天然セラミドやヒト型セラミドに比較すると保湿力は低いですが、大量生産が可能なため安価で入手できます。

セラミドで期待できる美肌効果

セラミドを摂取することで期待できる美肌効果です。

  • 保湿
  • バリア機能を高める
  • 敏感肌・乾燥肌を軽減する

それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。

保湿

セラミドには高い保湿力があるため、乾燥や肌トラブルの予防効果が期待できます。

角質層に含まれる水分量は通常で10~30%程度ですが、10%以下になると肌が乾燥した状態になります。

セラミドは湿度が0%になっても蒸発せず、気温が下がっても凍らないため、あらゆる環境にも対応できる性質を持っている成分です。

角質層の水分の80%以上はセラミドなどの細胞間脂質となるため、セラミドは肌の保湿力をキープするために大切な役割を担っています。

敏感肌・乾燥肌を軽減する

敏感肌や乾燥肌の人は、バリア機能の働きが低下する傾向にあるため、セラミド不足が原因の一つとして考えられます。

セラミドの少ない角質層はスカスカな状態になっているため、アレルゲンやほこりなどが外部が侵入しやすく、水分も逃げやすくなってしまうのです。

刺激を受けるとヒリヒリしたりムズムズするなどの症状が出やすくなり、悪化すると炎症を起こす場合もあります。

セラミドは低刺激で高い保湿効果があるため、しっかり摂取することで乾燥肌、敏感肌の症状を軽減する効果が期待できます。

セラミドが減少するとどうなる?

セラミドが減少すると肌のバリア機能の働きが弱くなるため、肌トラブルや乾燥を招いてしまいます。

肌表面が荒れて乾燥しやすくなるため、乾燥肌や敏感肌をさらに悪化させてしまうのです。

肌がカサカサしたりつっぱる感じがしたらセラミドが不足しているサインです

セラミドが減少する原因

加齢とともに減少する成分は多くありますが、セラミドもその一つです。

セラミドの量は赤ちゃんの時がピークとなって徐々に減少し、30歳を超えると減少するスピードは早まり、50歳では20代の頃の半分もの量が減少するといわれています。

セラミドが減少する原因は加齢のほかに、日ごろの誤ったスキンケア方法やケア不足によって減少することもあります。

セラミドは肌の一番外側にあるため、外部からの刺激を受けやすいのです。

ピーリングのやりすぎや洗浄力の高い洗顔料、タオルでゴシゴシ擦るなど必要以上に肌に刺激を与えることでセラミドを洗い流してしまいます。

セラミドが不足している状態ではさらに乾燥を招いてしまうため、乾燥肌や敏感肌を悪化させてしまいます。

クレンジングや洗顔は充分な泡で丁寧に行い、タオルで優しく水分をふき取ったらすぐに化粧水で水分を補給し、セラミドが流れないようにしましょう。

セラミド配合化粧品の効果を活かすためには、水分を閉じ込めるため保湿クリームまで使用するのが効果的です。

まとめ

セラミドの役割や特徴についてご紹介しました。

美肌を保つためには肌のバリア機能を正常に働かせることが大切ですが、セラミドはバリア機能を働かせる役割があるため、重要な成分です。

セラミドは食品やサプリメントなどで内側から摂取する方法もありますが、表皮の一番外側に存在するため化粧品で補う方法が即効性が期待できるでしょう。

乾燥肌や敏感肌の方はバリア機能が弱っている傾向にあるため、毎日のスキンケアでセラミドを補ってバリア機能の働きを高めることが大切です。

セラミド配合の化粧品を活用して肌荒れや乾燥を防ぎ、潤いのあるお肌を目指していきましょう。

医師監修はなふさ皮膚科 理事長 花房 火月

花房火月 With Dr.

平成7年4月~平成10年3月 私立東大寺学園

平成12年4月~平成14年3月 東京大学教養学部理科三類

平成18年 東京大学医学部医学科卒業

平成23年 三鷹はなふさ皮膚科 開設

平成26年 新座はなふさ皮膚科 開設

平成27年 国分寺はなふさ皮膚科 開設

平成28年 久我山はなふさ皮膚科 開設

平成29年 志木はなふさ皮膚科 開設

令和 2年 はなふさ皮膚科 大宮院 開設

令和 2年 はなふさ皮膚科 形成外科 朝霞台院 開設

令和 3年 はなふさ皮膚科 池袋院 開設

令和 4年 はなふさ皮膚科 新宿院 開設

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